静岡県立富岳館高等学校農業クラブ | ふがくかんこうとうがっこう のうぎょうくらぶ

受賞年:平成27年 (2015)

分野 :,

名前 :静岡県立 富岳館高等学校農業クラブ

かな :ふがくかんこうとうがっこう のうぎょうくらぶ

経歴:

富岳館高等学校は、富士宮農業高等学校を前身とし創立115年を迎える伝統校。
平成14年4月に現在の校名に改称、単位制総合学科に改編。
農業クラブ(キノコ研究班)は農業の学びを教育課程とする「生物生命系列」の研究班である。

• 平成26年3月「つくばサイエンスエッジ2014」最高賞
• 平成26年7月「グローバルサイエンスリンク・シンガポール」最高賞
• 平成26年11月京都大学「テクノ愛2014」グランプリ 他

活動歴:

近年、キノコが新たな植物成長調整物質(2-アザヒポキサンチン・AHX)を生成し、この物質は環境ストレスに強い性質を植物に与えることが発表された。この点に着目し、「AHXが植物に高温ストレス耐性を与えることができる」のであれば、AHXを活用し温暖化(夏の高温化)に負けないトマト生産が可能になると考え、次のとおり実証研究に取り組み成果を得た。

(1)朝霧高原でサンプリングした野生のキノコ(シバフタケ)から、AHX(AOHを含む)の抽出に成功(静岡大学農学部協力)。
(2)高温ストレス条件下におけるAHXの効果をトマトの発芽率と根の成長測定により検証し、成長促進だけでなく高いストレス耐性(耐暑性)の効果を確認。
(3)AHXを取り入れた媒体として製紙業の廃材であるペーパースラッジに着目し、AHXチップを考案し開発。(4)開発したAHXチップによる栽培レベルでの効果を検証し、栄養成長と生殖成長を高め、糖度も高まることを確認。
(5)AHXのメカニズムについては、高温時に蒸散量と根の呼吸活性を抑制することで植物体内(トマト等)の水分ロスを防ぐとともにAHXチップを農業法人や地元トマト農家に試験導入し、経営レベルでその効果を検証。本研究の成果は、複数の国際的・全国的研究発表会や大会等で最高賞を受賞するなど高い評価を得ている。

リンク:

静岡県立 富岳館高等学校:http://www.fugakukan-h.sakura.ne.jp/